建設業界で独自の経営哲学を貫き、急成長を遂げている株式会社日建。その成功の鍵は、「嘘をつかない」という一見シンプルながら、実践するには勇気の必要な理念にあります。今回は同社の伊藤社長に、その経営哲学や、オフィス移転を通じた企業成長、そしてクリエイクスとの出会いについてお話を伺いました。
誠実さを武器に。日建が追求する人間性重視の経営
はじめに日建の事業概要についてお聞かせください。
伊藤社長：当社は建設業を営んでおり、主に水、空気、電気に関する設備工事を手がけています。具体的には、ゼネコンの一次下請けとして、材料の調達から施工管理まで一貫して行う現場管理や監督業務を担当しています。
当社の最大の強みは、人柄です。特に「嘘をつかない」ということを15年前、20年前から徹底しており、これがお客様や協力業者からの信頼獲得につながっています。建設業界では技術力の差は意外と少ないのですが、人柄や信頼性で差別化を図っています。この「嘘をつかない」という方針は、良い嘘も悪い嘘も一切つかないことを意味し、長期的な信頼関係構築に寄与しています。
また、細やかな気配りも当社の特徴です。社員がビルの清掃スタッフに挨拶することや、共用部でのマナーを徹底するなど、些細なことにも注意を払っています。これらの取り組みが、人柄の良さを形作り、当社の強みとなっているのです。
「嘘をつかない」経営の実践と効果
「嘘をつかない」ということを徹底されているとのことですが、具体的にどのような取り組みをされているのでしょうか？
伊藤社長：「嘘をつかない」という方針は、単に正直であるということにとどまりません。たとえば、お客様や協力会社に対して都合の悪いことでも隠さずに伝えます。これは時に短期的な不利益を生むこともありますが、長期的には必ず信頼という形で返ってくると確信しています。
具体的な取り組みとしては、まず社内での徹底があります。私自身が率先して「嘘をつかない」ことを実践し、社員にも同じことを求めています。また、この方針を社外にも積極的に発信しています。そうすることで、自分たちに縛りをかけ、嘘をつけない状況を作り出しています。
最初は苦しいですが、続けていくうちに誠実なコミュニケーションが習慣化され、人生もビジネスも楽になっていきます。結果的には透明性の高い経営によって合理的で効率的な業務遂行が可能になり、人間関係もどんどん良好になっていくのです。
また、「嘘をつかない」という方針は社員の成長にも寄与しています。常に真実を伝えることで、問題に真摯に向き合い、解決策を見出す力が養われます。そしてその過程で、社員一人ひとりの人間性も向上していくのです。
このような取り組みが、お客様や協力会社との間に強固な信頼関係を築き、結果として当社の競争力向上につながっていると考えています。
共通の価値観が繋ぐ強固なパートナーシップ
クリエイクスとの出会いについて教えてください。
伊藤社長：クリエイクス様との出会いは、約8年前に遡ります。当時、別の不動産会社からのご紹介で田村社長と知り合いました。不動産業界では、各社が得意分野を持ち、ネットワークで繋がり合っているのが特徴です。私たちはそういった純粋なビジネス上のつながりから関係が始まりました。
最初は単なるビジネス上の付き合いでしたが、すぐに田村社長の人柄に惹かれ、信頼関係を築いていきました。当初は三菱地所様との繋がりや、他の大手不動産会社との関係性も全く知りませんでしたが、田村社長の人柄を見て取引を決めました。
その後の付き合いを通じて、田村社長の仕事に対する姿勢や誠実さに深く感銘を受けました。
特に印象的だったのは、田村社長が常にお客様の立場に立って考え、短期的な利益よりも長期的な関係構築を重視されていることです。例えば、より良い条件のオフィスを見つけるために粘り強く交渉を続けたり、契約後も細やかなフォローアップを行ったりと、常に相手のことを第一に考えて行動されています。このような姿勢は、私たちの「嘘をつかない」という理念とも通じるものがあり、ビジネスパートナーとしての信頼感をさらに深めることができました。
細やかなケアと長期的視点が生む信頼関係
クリエイクスとの取引を決めた理由や、他の不動産会社と比べて感じる強みはありますか？
伊藤社長：クリエイクス様の最大の強みは、田村社長の人柄と、取引後の継続的なサポートです。多くの不動産会社は契約締結後の対応が疎遠になりがちですが、クリエイクス様は違います。
移転が完了したあとでも、定期的に「調子はどうですか」と声をかけてくださり、常に私たちの状況を気にかけてくれます。この細やかなケアと、長期的な視点でのサポートが、クリエイクス様の大きな強みだと感じています。
また、日々の運営における細かな問題も田村社長は把握されていて、困ったときに相談するとすぐに対応してくれます。駐車場の問題や電気代の課題など、オフィス運営に関わるさまざまな事柄に対して、適切なサポートを提供してくれるのです。
そして、デベロッパーとの関係維持にも尽力してくれる点です。例えば、三菱地所様との関係において、私たちとデベロッパー双方の対応が適切かどうかを常に見守ってくださっています。
お互いに忙しい時期があっても、困ったときにはすぐに対応してくれる安心感があります。これこそが、私たちがクリエイクス様との取引を決めた理由であり、今後も継続していきたいと考えている理由です。
クリエイクスとの取引を通じて、貴社にどのような変化がありましたか？
伊藤社長：田村社長のおかげで、私たちは大きく飛躍することができました。三菱地所様との取引が始まり、ランドマークタワーや丸の内ビルなど、一流のオフィスビルに支店や営業所を展開できるようになりました。
これにより、若い人材の採用が容易になり、優秀な人材の定着率も向上しました。良質なオフィス環境は、社員の誇りにもなり、離職防止にも一役買っています。また、こうした一流ビルへの入居は、取引先や顧客からの信頼度向上にもつながっています。
さらに、三菱地所様との関係構築は、営業力の強化にも良い影響を与えました。クリエイクス様を通じて築いた信頼関係が、新たなビジネスチャンスを生み出す基盤となっています。
日建の目指す「日本一」への道
今後の展望について教えてください。
伊藤社長：私たちの目標は「日本一」になることです。この目標に向けて、人と数字の両面で努力を続けています。人の面では、先ほど申し上げた「嘘をつかない」という理念を軸に、信頼関係の構築に努めています。数字の面では、良質なオフィス環境の確保や事業拡大により、着実に成長を遂げています。
今後も、田村社長との関係を大切にしながら、ビジネスの基本である「人」と「数字」の両立を図っていきます。良質なオフィス環境は、優秀な人材の確保や既存社員の定着にも寄与すると考えており、今後も戦略的にオフィス展開を進めていく予定です。
「日本一」を目指す過程で、社会貢献や持続可能なビジネスモデルの構築にも注力し、社会から信頼される企業として成長していきたいと考えています。
本日は貴重なお話をありがとうございました。
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